2020年10月(サンマに思う秋)
秋の味覚、庶民の味と言えば「秋刀魚」ですが、ここ数年不漁続きで価格が高騰しています。不漁の原因は乱獲によるサンマ資源の減少や、温暖化の影響で海水温が上昇したことでサンマが日本近海に来遊しなくなった事にあるようです。今年の全国漁獲量は過去最低だった昨年同期(8月末迄)の約2割しかなかったということです。
以前、つぶやきにも書きましたが、コロナの影響で当たり前の日常が当たり前でなくなることは、実際に経験して初めてその重みがわかるものです。かつて大衆魚の代表だったニシンが、乱獲の結果、幻の魚になってしまうまでそれほど時間はかかりませんでした。近い将来、庶民の魚だったサンマが高級食材となって食卓から消える日が来るかもしれません。
私たちにできることは限られているかもしれませんが、サンマの漁師さんは大変だなと他人事のように思うだけではなく、地球環境の変化や諸外国の魚資源の乱獲の問題などに常に関心を持って臨む姿勢が大切なのではないでしょうか。
30年ほど前、北海道で初めて食べたサンマのにぎり寿司のあまりのうまさに感動したことを思い出します。脂がのった大ぶりの「新サンマ」のうまさは絶品ですが、最近のニュースで初物が一匹1,200円の値が付いたとの話題もありました。みなさんがこのつぶやきを目にする頃には、多少なりとも安くなっているサンマを食べたいと思うこの頃です。