2024年11月(祝日の意味)
11月は祝日が2回もあり、ちょっと嬉しい月だと感じる人は、大人でも子どもでも多いと思います。かつて祝日は「ハタ日」とも言われましたが、多くの家々の玄関先には日の丸が掲揚され、否が応でも特別な日だという雰囲気が感じられたものです。本来、祝日にはそれぞれ深い意味や由来があるものなのですが、最近では単なる休日としか認識されていないように思います。
まず、11月3日は「文化の日」です。この日は、日本国憲法が公布された日で、戦後の新しい日本の文化と平和を祝う日として、昭和23年に制定されています。次に11月23日は「勤労感謝の日」です。この日は、もともと農作物の収穫を祝う祭りである「新嘗祭」が由来で、勤労をたっとび生産を祝うことを目的として、こちらも昭和23年に制定されています。
しかし近頃は、例えば文化の日には、文化祭やアートイベントなどが各地で行われるのですが、参加する人は限られており、文化への関心が薄れているように感じられます。また、「働き方改革」や「ワークライフバランス」といった概念が最近よく話題になるところですが、特に勤労感謝の日だから改めて働くことの意味を考えよう、という人はそれほど多くないと思います。
確かに、比較的新しい祝日である、7月の「海の日」や8月の「山の日」は、どちらかといえば、働きすぎだった日本人の休日を増やすこと自体が目的、という側面が強いように思います。しかし、特に11月の「文化の日」や「勤労感謝の日」に関しては、文化や勤労の重要性を再認識し、改めて「祝日」とは深い意味を持った特別な日なのだ、としてうまく活用していくことが大切で、これからの社会をより豊かにする一つの鍵となるかも知れません。
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