北方町

2024年5月（努力か才能か）

成功するためには「努力」か「才能」か、どちらが重要ですか、という質問をされたことはありませんか。かなり昔から、この問いかけは存在しますが、明確なすっきり納得できる回答をすることは、なかなか難しいと思います。
よくある考え方としては、「才能」だと答えると日々の訓練が無駄に思えてしまうから良くない、逆に「努力」と答えると泥臭い印象を与えて格好良くない、というところでしょうか。結局、この手の質問には「どちらも同じくらい大切です」と回答するのが無難だ、と考える方が多いのではないでしょうか。
さて先日、某テレビ番組にて、子どもからの質問に次のように答える方がおられました。「人は誰しも何らかの才能を持っています。ただし、最初から自分がどんな才能を持っているのかはわかりません。自分の才能に気づき、それを生かすためには、努力が必要なのです。」という内容でした。件の質問に対する明解な答えとして、なるほどと納得させられました。
近年、ネット上には様々な情報が溢れ、愚直に自分の足で探し回らなくても、必要な情報が簡単に手に入るようになりました。自らの可能性を幅広く試す機会が多くなったとも言えますが、その反面、面倒な努力は敬遠され、何事も簡単に済まそうとする風潮が見られます。しかし、自分の才能に気づき、さらに磨いていくためには、地道な努力が絶対に必要なのです。また、地道な努力に費やした日々や時間は自信につながり、自らの能力を遺憾なく発揮できるようになるのです。若い世代には、古い考え方だなと言われそうですが、努力は決して無駄にならないことだけは、覚えておいて欲しいと思います。